弁護士 山下 陽

医療過誤(医療ミス)を疑う事案に遭遇したら

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医療過誤(医療ミス)を疑う事案に遭遇したら

医療過誤(医療ミス)を疑う事案に遭遇したら

2015/10/28

 残念ながら,世の中には一定の割合で医療過誤(医療ミス)が存在します。医者も万能ではありません。様々な理由から,その大小は別として,ミスをしてしまうこともあるでしょう。しかし,ミスをしてしまった後にどのような対応を取るかで,その医者や病院が誠実にミスと向き合っているかどうかが分かります。

 さて,医療ミスの疑いを抱くきっかけは様々です。では,実際に医療ミスがあったと言えるかどうかは,どのように判断したらよいでしょうか。

 まず,担当医に話を聞いてみる,ということが考えられます。担当医から,しっかりとした説明があり,それが納得できるものであれば,医療ミスの疑いは減るかもしれません。しかし,説明内容や,担当医の態度によっては,疑いが払拭できない場合もあるでしょう。そもそもミスをした人間が正直にミスを告白するはずがない,隠蔽するに違いない,と考える方もいるかもしれません。

 そのような場合には,他の医師に話を聞いてみることが考えられます。しかし,他の医師に話を聞くといっても,最初の病院がどのような処置をしたのか等,医学的な説明ができなければ何の意味もありません。そこで,他の医師に意見を聞くためには,まず最初の病院のカルテ等,医療記録を入手する必要があります。以前は,病院が医療記録を開示することを拒むようなこともありましたが,今では多くの病院が,患者から求められれば自主的に医療記録を開示してくれます。なお,注意をしなければならないのは,残念なことではありますが,今でも少数ながら,カルテ等医療記録の改ざんが心配される事案が存在することです。多くの病院ではこのような心配はほとんどないのですが,もし何らかの事情で医療記録を改ざんされるのではないかと考えられた方は,病院に開示請求をする前に弁護士に相談することをお勧めします。

 医療記録の開示を受けたら,直ちに他の医師の話を聞いてみるのでしょうか。しかし,他の医師が医学的に正しいことを話してくれる保証はありません。また,前提となる知識がなければ医師の説明内容を理解できないかもしれません。そこで,まずは自分で医療記録を読み込み,その内容を検討する必要があります。疑問があれば,医療文献等を調べる必要もあるでしょう。そうして,最低限の知識や,自分なりの考えを持ってから,他の医師に話を聞くことになります。そして,他の医師の意見が,「医療ミスである」という回答であった場合,当初の医師・病院に対し,医療ミスの責任追及をする,ということになるでしょう。

 以上は,極めて大まかに流れを説明したものです。しかし,この内容を見ただけでも,一般の方が医療ミスを追求するということが大変だということが分かると思います。しかも,医療ミスの責任追及をするにあたっては,法的に,医師・病院の過失をどのように設定するかという問題や,損害との因果関係が認められるかという問題も残っています。また,他の医師の話を聞いてみようにも,どのように他の医師を探すのか分からないという方がほとんどだと思います。

 そこで,医療記録を入手した後の作業(内容の検討,他の医師との面談,医師や病院に責任があるか否かの判断等)を,全て弁護士に依頼してしまうことをお勧めします。もちろん,調査を依頼するわけですから,相談と異なり,一定の費用は発生します。また,調査の結果,医療ミスではなく,医師や病院に対して責任を追及できない,という結論が出ることもあり得ますので,その点は了承して頂く必要があります。

 詳しい内容を聞きたい方や,調査を依頼するかどうかを決めかねている方は,一度相談を申し込まれてはどうでしょうか。もちろん,相談・費用の見積もりは無料です。

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弁護士 山下 陽
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